2011年8月24日水曜日

命の大切さ

5月と言えば、サロンへ子猫が来たこともありました。その数、五匹。
まだヨチヨチ歩きの、一ヵ月~二ヶ月位の子達でした。
そもそも、事の発端は私達の上司である係長さんが「最後にお腹いっぱい食べさせてあげたいから」と連れてきたから。毎年このシーズンには何度かあるそうで、今回も唐笠駅をウロウロしていたところを通報され、役場の職員さんが連れてきたとのこと。そして、この子たちは次の日には保健所へ…ということでした。
とはいえ…。
あどけない仕草でじゃれあったり、しっかりご飯を食べたあとは皆でホットカーペットの上でお昼寝…なんて姿を見たら、とてもじゃないけど保健所行きなんて考えられない!
というわけで、飼い主探しをしました。

結果、一匹は我が家の裏に越してきたばかりのご夫婦にもらわれていきました。ちょうど、子猫を預っているときに引越しのご挨拶に来てくれたのが縁でした。今でも、諸用で時々そのお宅へ伺うことがあるんだけど、「ボス」という名前をつけてもらい、今では気持良さそうにお風呂に入るようになったとか。人懐っこくて、我が家に入って来たこともあったっけ。

もう一匹は、平島田地区の農協の近くのお宅へもらわれていきました。私の仕事の相方が話をつけてきてくれたので実際には会っていないんですが…それでも、愛猫を亡くしたので飼いたかったとのこと。今度、様子を見に行ってみようかな。
三匹目は、柿野のお宅へもらわれていきました。老夫婦のお宅で、前から猫が欲しかったとのこと。「チャミー」という名前をつけてもらって、元気いっぱいに跳んで歩いています。この間は、ネズミを捕まえたとか。このお宅はサロンの利用者さんでもあるので、送迎のついでに見ることができて、私もその成長を楽しんでいます。

さて、残る二匹ですが…。
それは、我が家の隣の家へ連れられて行きました。
協力隊として今年来ている人ですが、飼うと決めたら引きませんでした。
というのも、協力隊には役場の公用車が借与されます。協力隊の面倒を見ている当時の担当さんの下では、「村外外出」には許可が要ることになっていました。
私が「子猫を飼うということは、病気になることだってあり得る。そんな時、夜中でも許可取って病院に連れていくのか?」
と聞いたら、
「お金を出して買った猫じゃないから、病気になったらその時はその時です」
と彼女は平然と言いました。
正直、信じられなかったし、腸が煮えくり返る様な思いをしました。
何日も怒りが冷めやらず、今この文を書いていても怒りがこみ上げるくらいです。
事実、一日の殆どは放ったらかし。
七月には一匹が死んでしまったそうで、現在は残った一匹が寂しそうに窓辺で鳴いてます。人の気配がすると昼間でも鳴いていると裏の家の人達が心配していました。

捨てられた子猫が頼れるのは飼い主だけ。
「猫は放っておいて良い」とは彼女の持論のようですが、猫だってやっぱり飼い主にそばに居て欲しいはず。
私は犬しか飼ったことがないので、犬と同じ扱いをしているのかもしれませんが…。
それでも、他の家へもらわれていった子達を見ていると、やっぱり飼い主がそばにいるので精神的にも安定した猫に成長しています。
放ったらかしということは…。
暑くても、水がなくなっても、誰も何もしてくれない。
ということ。
かわいそうだよなあ…。
保健所での殺処分から救ってやりたい一心で飼い主を探すことにしたけれど…。
結局、隣の家の人にはその気持ちを踏みにじられた。
「動物は家族の一員」として飼ってきた家に育った私には、命を軽んじているような彼女を信用することができません。